東京都市大学 校友会 都市 vol.10 2023 March
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24都市生活学部フォーラム開催都市公園でのアンケート調査活動新しくなった「ぴっぴ」中央の特大滑り台は子どもに大人気!7号館4階の実習指導室日本の社会課題カードとSDGsカードを関連づける参加者佐藤真久教授と参加した高校生との交流学部長 坂井 文 都市生活学部は2022年4月、世田谷キャンパス7号館に移転しました。1、2階中央の吹き抜けの大教室を取り囲むように様々なラーニングコモンズが設けられ、1階のナナカフェとともに、キャンパス内の他学部の学生との交流の場となっています。 6月30日には都市生活学部フォーラムを大教室にて開催し、『交響する地域の日常とパブリック』のテーマのもと、現在展開中の都市生活学の実践プロジェクト事例の報告をもとに、社会で活躍する学外のトップランナーとともに、都市生活学の現在と未来のあり方を議論しました。学外からの154名を含む233名の参加があり、これからの都市生活の価値創造を推進するプロジェクトの未来について活発な意見交換が行われました。 また本格的に始動した国際コースと都市生活創造コースは、アジアの3ヵ国の大学の学生・教員との国際ワークショップをオンラインにて行い、その取り組みは都市大・教育フロントランナー賞(TCU-EFR賞)の授業デザイン優秀賞を受賞しました。TAP再開や海外研修等の国際的な企画も進行しています。学生の就職活動については、すでに各界でご活躍の卒業生やキャリアセンターのサポートもあり、ほぼ100%の就職率となりました。と同時に、大学院進学者の数も増加しています。都市生活学専攻はこれまでの修士課程に加えて博士課程が開設されています。 都市生活学部の近況は、学部ホームページにニュースとしても掲載されています。是非ご覧ください。http://toshiseikatsu-gakubu.jp/主任教授 飯島 健太郎 COVID-19の影響下において、学生の学びの環境は大きく制約を受けてきたが、社会的な動向とも相まって、これまでの「徹底した制限」から「適応」への歩みを進めつつある。これまで同様の感染拡大防止対策を講じつつも対面授業を原則とし、課外活動も順次可能なステージへと調整された。あらためて教育環境やその効果としての対面かリモートかの議論も活発化し、またコロナ世代の心のケアも重要視されるなかで、とりわけコロナ禍入学世代への配慮は学科においても再重要課題の一つであった。この世代が、2022年度は3年生となり研究室配属というタイミングを迎えたことから、各研究室における活発な交流、調査実験、学会発表、地域での実践的取り組みへの参画など、それまでの時間を取り戻すかのようにリアルで濃密な活動を通じて学びを深めている。一方、体調等で従前であれば欠席せざるを得なかった学生が申請ベースでリモート授業が受けられ個別の事情にも寄り添う整備が図られている。2022年度は加用准教授の研究海外派遣が実現し、その間に時差を超えつつ研究室学生指導から大学運営にかかわる各種会議に海外からリモートを通じてそのミッションをこなす試みなど、学科の教育環境、研究活動においてもSociety5.0時代に向けたポジティブな対応が加速しつつある。 学生にとって環境への学び、そして人生の学びを深めるためにはOG、OBとの交流も重要であり、校友会の皆さまには今後とも変わらぬご支援を賜りますよう、何卒よろしくお願い申しあげます。人間科学部長 早坂 信哉 人間科学部は2022年4月に無事等々力キャンパスから世田谷キャンパス(以下SC)への移転を完了しました。本学部の教員研究室は新築のSC7号館4階にあります。また実習指導室、保健・調理実習室、造形室、ピアノ室など主に本学部の学生が使用する施設も7号館内にあり、いつも学生のにぎやかな声が聞こえています。移転当初はキャンパス内で教室を探しまわる学生の姿もありましたが、学生たちの順応力が素晴らしくあっという間にそれぞれお気に入りの場所を見つけて楽しそうに談笑している姿をみると、改めて移転してきて良かったなと思います。また、併せて「ぴっぴ」もSC5号館に移転し、等々力のぴっぴにはなかった屋外テラスも備えとても明るくひろびろとした空間です。まだ人数制限をして予約制での運用ですが、近所の小さなお子さんにはとても人気でいつも満員御礼状態です。ぜひお近くにおいでの際は7号館や5号館のぴっぴを訪ねてきてください。先日も卒業生がお子さんを連れてぴっぴを利用いただき、私も懐かしい思い出話をすることができました。 2023年度からは学科名称が児童学科から人間科学科と変更になり、2023年度以降入学した学生は人間科学科卒業となります。これまでは児童学科という名称ではあったものの、実際の学修内容は子どもだけでなく成人や高齢者も含めた多くの事項を包含していました。またSCへ移転することで他の理工系学部との連携も容易になることから、「人間科学」を広く学べることを社会や受験生に正しく伝えるために名称を変更しました。保育士資格や幼稚園教諭免許を取得できることには変わりありません。都市大ならではの理系教育もできる保育者が育つ日も近いと考えています。ぜひ周りの方へ受験をお勧めいただけると幸いです。主任教授 古川 柳蔵 2022年から東京都市大学では全学的にオープンミッションが開始されました。高校生に探究の課題を与え、探究プロセスを経験していただくというものです。環境経営システム学科では、探究テーマは「探究×SDGs 地域の複雑性を理解し、社会課題の解決に挑もう!未利用資源の活用/高齢化社会とDXの活用を通して」にしました。具体的には、町の魅力を発見し、写真を3枚撮影し、地域の複雑性を理解し、さらに地域の魅力をさらによくする方策を考えるというものです。高校生にとっては少し難しい課題でしたが、参加者はしっかりと事前宿題もこなしていました。中間発表会の時には、日本の社会課題が書かれたカードと持続可能な開発目標(SDGs)が書かれたカードを用いて一見関係ないと思われる課題でもお互い関連していることを学びます。参加者は関心が高いカードを選び、グループメンバーで関連する社会課題カードを連ね、日本の社会課題同士で、一見無関係に見えたものが、実はいろいろ関係していることに気づくのです。また、日本の社会課題が世界のSDGsとも関係していることも学びます。最終発表会では参加した高校生たちは当学科の佐藤真久教授と共に意見交換をしながら、課題解決だけでなく、さらに町を良くする方法を提案することができました。当学科では2023年オープンミッションにおいても、さらに実践しながら探究プロセスを学ぶ機会をご提供したいと考えています。■都市生活学科■環境創生学科■児童学科■環境経営システム学科

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