■応用化学科■原子力研究所■原子力安全工学科■自然科学科都市 vol.11| 202023年4月から奥中さゆり先生が准教授として新たに着任し、「機能物質変換化学研究室」を開設しました。11研究室、12教員の指導体制で、日々の教育と研究にあたっています。ここ数年制限されていた科学技術振興機構の「さくらサイエンスプログラム」による海外学生の短期受け入れや、研究室対抗野球大会も再会され、学科の教育研究拠点である6号館4階に学生の活気が戻っています。校友会の皆さまには、今後とも変わらぬご支援を賜りますよう、どうぞよろしくお願い申し上げます。施設管理室長 内山 孝文(2001エネルギー基礎)「新たな研究活動の拠点として」東京都市大学には、1960年に神奈川県川崎市麻生区王禅寺の地に開設された研究用原子炉施設・東京都市大学原子力研究所があります。2023年で開設から63年となりました。開設から今日に至るまで数多くの研究実績を残すと共に、あらゆる社会・産業界に多くの人材を輩出してきております。当研究所の原子炉は1990年に運転が停止、2004年から廃止措置中の原子炉となり、現在、運転は行われておりません。一方で、同研究所には放射性同位元素を取り扱える施設もあり、放射性同位元素を用いた学生等の放射線実習、実験並びに研究が開設当時から行われ、現在もなお利用がなされています。また、近年においては、陽子線を用いた放射線発生装置を新たに導入し、2018年から利用が可能となりました。2020年以降からは、新たな実験室(コールド実験室)を準備し、原子吸光分析分析、TG-DSC(熱重量・示差走査熱量)分析等が出来る、様々な分析装置を導入し、研究活動の枠を広げ、新たな研究活動の拠点として学内に限らず学外の研究者、学生等に幅広く利用されるように整備を行っています。当施設の活動状況等については、HPでも紹介しております。是非一度ご覧ください。(原研HP:https://atomsun2.atom.tcu.ac.jp/)フレッシャーズセミナー分子模型を利用したグループワーク放射線発生装置オープンキャンパス 学生による演示実験コールド実験室内分析装置の様子主任教授 黒岩 崇「応用化学科」に名称変更して3年目となる2023年度は82名の新入生を迎えました。4月のフレッシャーズキャンプでは、学科研究会(化源会)上級生の協力のもと、1日目は学内での研修と交流、2日目は上野公園と国立科学博物館での学外研修を行い、学生同士ならびに学生と教職員の交流を深めました。8月に行われたオープンキャンパスではたくさんの高校生と保護者に来場いただきました。1号館の学科説明会場は椅子が足りなくなるほどの盛況ぶり、6号館の学科展示会場では学生による演示実験や学生生活の紹介コーナーにひっきりなしに人だかりができていました。新10号館の吹き抜け廊下世田谷キャンパスでは敷地の約1/3に相当する建物をリニューアルする工事が進められています。昨年度は第1期工事の完了を受けて原子力安全工学科の全研究室と学生実験室・学科多用室が新10号館の最上階フロアに移転しました。本年度も引き続き第2期工事が行われており、卒業生の皆さんが過ごされた旧10号館は解体され、その敷地には新たな建屋が建てられつつあります。ここ数年の日本国内における原子力に対する期待の高まりに応えるべく、本学科では学生の意識の醸成、研究環境のリニューアル、教員数の増強に努めており、数年後の「都市大創立100周年」に向けて学科を益々充実させていきたいと考えています。卒業生の皆様がリニューアルを遂げた原子力安全工学科にお越しいただけること、教職員一同、楽しみにしております。今後も優秀な人材を社会に送り出すべく、積極的な活動を展開してまいりますので、ご支援・ご指導の程、宜しくお願い申し上げます。4月に糸井充穂教授が赴任し新しく物性物理学研究室を立ち上げ、自然科学科初の女性教授が誕生しました。自然科学科にまた新しい風が吹き、ますます充実した研究・教育が行われる学科となりますことを信じ、願っております。8月6—7日のオープンキャンパスは対面で行うことができました。本学科の魅力を高校生の皆さまにアピールすることができたと思います。11月4—5日の世田谷祭では、本学科の学生を中心とする古生物同好会の展示が高い評価を受けました。この場をお借りして自然科学科メンバーの2023年の活動を一部ご紹介いたします。8月23日付日本経済新聞に、三畳紀に生息していた小型爬虫類ケイチョウサウルスに関する中島保寿准教授の研究が紹介されました(写真左)。9月1日付日本経済新聞電子版に、小惑星探査機『はやぶさ2』による、惑星間塵の観測に関する津村耕司准教授の研究が紹介されました(写真右)。原子力安全工学科のフロアから望む富士山主任教授 鈴木 徹原子力安全工学科では2023年度に54名の新入生を迎えました。新型コロナの影響により2021年度まで実施できなかったフレッシャーズキャンプですが、2022年度に引き続き2023年度も日帰りながら東海村の常陸那珂火力発電所と量子科学技術研究開発機構の那珂研究所の見学に行くことができました。また、その翌日には新入生全員を世田谷キャンパスの大教室に集め、グループワークを実施しました。このグループワークは、各グループがパスタ(スパゲティ)を使った構造物(塔)を作成し、耐荷重試験と加振試験を勝ち抜いていくというもので、大いに盛り上がりました。構造物の変形や壊れ方を視覚的に理解するとともに新入生同士のコミュニケーションも進み、都市大でこれから原子力を学んでいくという意識が醸成されたと思います。主任教授 橋本 義武自然科学科は定員25名で発足してから2023年度で15年目となります。理工学部自然科学科となってからは4年目、完成年度を迎え、現在の定員は60名です。歴史ある他学科の皆さまから教えられ支えられて歩んで参りました。2019年度の水害、2020-22年度のコロナ禍と、厳しい状況が続いており、学科の教育だけでなく全学の数学・理学の基礎教育をも担っている自然科学科各教員は、オンライン授業への対応等で多忙を極めておりますが、学生さんたちのため、本学の発展のため我々にできることをしっかりやって参りたいと思っております。
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