■建築学科■情報科学科■都市工学科■知能情報工学科主任教授 白旗 弘実 主任教授 森 博彦はじめに、2023年4月より新たにニーナ・スビリドヴァ先生が講師として着任されました。ご専門は時系列解析で、大規模データ解析分野の教育を行っていただいています。ロシア人女性の先生で、日本語・英語・中国語・ロシア語に堪能で、これからのご活躍を期待しています。21 |都市 vol.11フレッシャーズ研修(横須賀美術館の前にて記念撮影)フレッシャーズ研修(横須賀のホテルでの昼食)フレッシャーズキャンプ(マザー牧場)にて主任教授 岩下 剛2023年度は、昨年の入学者142名とほぼ同数の146名の入学者となり、定員120名を大きく超える入学者が二年続くことになりました。最初の行事であるフレッシャーズ研修は、今年も宿泊はせず、1日目は学外での見学、2日目は学内での研修となりました。1日目はバスにて、横須賀美術館、円覚寺の見学を行い、2日目は製図室にて、ワークショップおよび交流会を実施しました。製図室での研修は、その後、製図室にて行われる設計基礎(1)やSD-PBL(1)の授業へのイントロダクションとして有効なものであったのではないかと思います。2023年度は始めから対面での授業となり、特別な事情の学生以外は、大学に来て、講義、設計、実験、演習に参加することになりました。建築学科は2020年4月に建築都市デザイン学部建築学科として教育研究を開始しましたが、発足当初から、コロナ禍での講義であり、一期生(現在の4年生)は、オンライン授業、ハイブリッド授業という特殊な環境下での学生生活でしたが、本年度は、大学祭も含め、ほぼコロナ禍前の従前どおりの大学生活となると思われます。新規教員として、2023年4月に構造分野の特任教授として原田公明先生が着任されました。大学院も含めて構造の授業全般に関与いただきます。原田先生は日建設計にて長く、構造設計の実務に携わっておられ、卓越した多くの建築の構造設計を行っておられます。先生の構造設計に関する知識や技能が授業や研究等を通して学生に伝わることを期待しています。建築学科では2023度入試から総合型選抜推薦入試(二段階型)の二次選考における適性検査として空間構想力試験を課しています。従来の総合型選抜の入試とは異なる方式により、新しい視点をもつ高校生の入学が増えることを期待しています。大学のリソースを高校生へのアピールを行う機会としてオープンミッションというイベントが実施されており、従来は模擬講義等を実施してきましたが、2022年からのオープンミッションは、上記の空間構想力試験実施と連動して、鉛筆ドローイングのミッションを高校生に課す内容に変更しています。学科教員からオープンミッションに参加する高校生に向けて、ドローイングのテーマを与え、参加者が作成したドローングを登学する際に持参し、参加者全員の前でプレゼンテーションする機会を持ちます。教員によるコメントを受けた後、再度、ドローイングを作成し、二回目の登学時に、再度プレゼンテーションを行います。2023年度も20名を超える高校生参加者がありました。多様な入試形態を介し、多様な資質や能力を持つ学生が建築学科に集まることで、学科全体の研究教育活動が活性化することを期待しています。主任教授 向井 信彦情報科学科の近況報告を致します。2022年度の卒業生は107名で、2023年度の新入生は106名でした。2022年度に続いて入学式は体育館にて対面で開催されましたが、入場できるのは関係者のみに限定され、一般教員はライブ中継の視聴でした。また、保証人への教員紹介も見送られ、教員が新入生と対面できたのは1年生のクラス担任ガイダンスでした。フレッシャーズキャンプも当初は宿泊の予定でしたが、最終的には2022年度と同様に宿泊を伴わない2日間開催となりました。情報科学科では例年、初日にポスター発表と履修相談を行い、2日目にバスで日帰り旅行をしています。2022年度は国立オリンピック記念青少年総合センターにてチームビルディングを行いましたが、2023年度は千葉県のマザー牧場に行くことになりました。2022年度は学科教員全員が参加しましたが、2023年度は学科主任、教務委員、及びクラス担任2名の合計4名のみの参加となりました。上級生にはTAをお願いしましたが、上級生はフレッシャーズキャンプに行けなかった世代であるためか、上級生の方が喜んでいるようでした。長らく続いたコロナ感染症もようやく出口が見え始めたようで、5月には第5類に移行したこともあり、第1クォーターから授業は対面を基本とし、特別な事情のある場合のみオンラインが認められるようになりました。また、オーストラリアの留学プログラムTAPも計画通り実施できるようになり、中国の大連交通大学を始めとしてマレーシアなどからも多くの留学生がキャンパスに来ることで、異文化交流も盛んに行われています。就職状況もかなり改善しておりますが、精神的に弱い学生も多くなってきており、様々な問題を抱えながら教育と研究に取り組んでおります。今後とも、ご支援のほど、よろしくお願い申し上げます。都市工学科の近況報告をいたします。まずは異動ですが、中村隆司先生、三上貴仁先生が2022年度をもって退職されました。中村先生は国土計画をご専門に平成4年度から三上先生は海岸工学をご専門に平成29年度から本学で教育・研究を行ってこられました。お二人にお礼申し上げます。2023年5月から新型コロナウィルスも5類になり、日常がコロナ前にもどりました。授業はすっかり対面となりましたが、Zoomによる録画は続いており、学生はあとから何度も見ることができるようになりました。資料の配布、課題の提出などもラーニングマネジメントシステム(LMS)であるWebClassを通じて行われるようになりました。2022年度後期に新校舎が完成し、研究室が引っ越しました。新校舎は10号館と呼ばれていますが、都市工学科教職員が2棟のうちの北東側1から3階に研究室を構えています。現在も2期工事と称してさらに東側に校舎が建設中です。2024年度の夏に完成予定です。土木学会全国大会、地盤工学研究発表会、地理情報システム学会の発表会などで本学科および本領域(大学院)の学生が優秀発表者賞を受賞しています。都市工学科はJABEE(技術者認定機構)に認定されているので、技術士1次試験を受けなくてもよいのですが、学科としても受験を勧めています。2022年度は28名が合格しました。柏門技術士会や校友会、卒業生の皆様の支援のおかげです。ありがとうございます。最後にコロナ後とも関連して、緑土会が2019年以来開催されました。2023年は11月11日土曜日に行われました。2024年度も開催されることと思います。卒業生の皆様におかれましてもぜひとも足を運んでいただき、旧交を温めていただければと思います。本年度はコロナから明け、国際交流が盛んになりました。海外から多くの学生や先生方が訪問しています。タイのタマサート大学からの学生を3ヶ月、オーストラリアのエディスコーワン大学から1年半など比較的長期のものもあれば、1週間程度の短い滞在のものも多くあります。知能情報が主体となった受け入れは、台湾の大同大学、マレーシアのトゥン・フセイン・オン・マレーシア大学からの学生を受け入れ、1週間の研修プログラムを実施しました。また、短期の研究室への受け入れは枚挙にいとまがありません。こちらからは、8月には提携先である台湾の大同大学とIII(Institute of Information Industry)を訪問しました。知能情報工学科からは、神野先生と薩川技士と私が訪問し、神野先生と私は両組織で講演を行いました。このように今年から海外交流が頻繁にあり、学生たちも苦戦しながらも随分と英語で会話を行う機会が増えております。2019以来の緑土会懇親会旧13号館の跡地(奥は11号館)ニーナ先生と台湾大同大学学生とのディスカッションの様子学科だより
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