2022年3月19日に行われた学位授与式において、松村会長から、新卒業生へ祝辞が述べられましたので、ご紹介いたします。

2021年度学位授与式 東京都市大学校友会 祝辞

本日,ここに学位を取得された皆さん,誠におめでとうございます.

そして,この日まで支えてきていただいたご両親,ご家族の方々にも心よりお祝いを申しあげます.

ここにいらっしゃる卒業生の皆様は,東京都市大学の「校友」となり,その同窓会である校友会の会員となりました.心より歓迎いたします.

同窓会である「校友会」は 東京都市大学の前身である武蔵高等工科学校が1929年に発足して,これまで10万2000余名の卒業生を要しています.そして全国各地,世界各地域で活躍している卒業生により運営されています.北は北海道から南は沖縄まで全国45の地方支部,また米国支部をはじめ東南アジア3か国の海外支部,そして官公庁,民間会社で勤務されている方々の組織として27の企業職場支部で構成され,それぞれの支部で地域に密着したさまざまな活動をしています. 例えば、全国の地方支部では,本学諸先生などによる講演会などを企画し,卒業生ばかりでなく,地元の高校生などに聴講をしてもらっています,企業・職場支部では,現役学生に向けての進路相談会を支援しています.

皆様も勤務される職場,地域で諸先輩方との合流されることを望みます.

これら10万の先輩諸氏卒業生からのエールを皆様にお届けしたいと思います.

今日皆様には社会人となるにあたって2つのことをおねがいしたいとと思います.

その第一は大学,大学院の卒業が勉学のゴールではなく,今日がまさに勉学のスタート」そして「創造性のはぐくみのスタート」だということです.「人生100年時代」といわれています.社会人としてこれまで歩んできた方々以上に,多様なスキル,技術が求められています.そして社会のスピードも速く,多様化しています.これまでの時間軸にはなかった世界が訪れようとしています.

この市場変化,テクノロジーの早い社会にあって,皆さんに求められるのは「働きながら,学び続け,変わり続けること」です.あわせて「創造性」をはぐくむことです.これまでの教育では追及の少なかった個々人の「創造力」「発想力」をフルに活用しなければならない時代です.

米国をはじめ欧州では,「仕事を経験して学ぶべきことを理解したうえで,さらなる高等教育を受ける」,そして「大学をはじめとする教育機関の多様性が時代のカギをにぎる」とされています.東京都市大学も「学び」の多様性を進めています.社会人ドクター支援制度,課目履修制度などなど,卒業生のための「学び」があります.皆様にとって活用しない手はありません.

そして,校友会も大学とともに,多様な職種,スキルを持つ卒業生の協力をえて,「卒業生のためのキャリア支援」特別部会を発足させました.皆様が,仕事の上で「学びの必要」に気づかれたときには,いつでもその支援ができるよう,キャリア形成などの場の提供,情報の提供をお約束します.おおいに校友会を利用ください.校友会は生涯にわたって卒業生を支援します.

そして2つ目は「出会いを大事にしてください」です.在学時代の友人,クラブ仲間などこれまで大学を通じて得た旧友は生涯あなたの友達です.私も,大学時代のクラブ仲間とのお付き合いは,今も年を経ても変わりません.そして会社人生で経験した国外生活でお世話になった人,国内外の仕事仲間とは,いまでも友人です.世界中のたくさんの人との出会いは,あなた方の人生を豊かに大きくします.ひととのつながりでできる人脈は人生の最大の宝物です.

校友会には多種多様の人生を歩んでいる方がいらっしゃいます.枚挙にいとまありません.あなた方の身近に,そして都市大という共通項で共有する仲間がたくさんいらっしゃいます.毎年秋に「ホームカミングデー」と称して,大学と校友会との共催で,卒業生が集います.オンラインを通じて国内の,世界の卒業生の仲間と共有できます.いままで会ったことのない卒業生同士でも会話が始まれば そこからが「先輩・後輩」です.「仲間」です.「出会いを大事にし,そして育んでください」

社会人として,「個々に必要なスキル」,「求められるスキル」を探求する,スキルを獲得し続ける取り組みをお願いします.そして,多くの仲間を,はぐくんでいただくことをおねがいします.自らが決めて取組んだ仕事の先に,皆さんの心の豊かさ,生活の豊かさ,人生の豊かさ,そして社会の豊かさを導くことができると信じます

これからの,人生100年時代に向けて,健康をはぐくみ,力いっぱい活躍されることを祈念しまして 本日の祝辞とさせてただ来ます.

本日は誠におめでとうございます.

東京都市大学 校友会 会長 松村慶一